うつ病の治療は自分を幸せにする方法を学ぶこと=幸福への近道

あの日の私は絶望のどん底にいた。


だけど、ぎりぎりのところで思いとどまった。

 

 

あれは何だったのだろうか。

私自身に対して救いを求める、もう一人の自分自身の小さな声だったのだろうか。

 

 

この苦しみがいつまで続くか分からずに、眠れない夜。

 

「明日のことは分からない」と呟いてみる。

そう、明日のことは分からないから、絶望しなくていい。

 



うつを癒していくことは、

自分で自分を幸せにしていく方法を学ぶこと。


うつが治ってゆくということは、自分が幸せになっていくことと同じ。

その先には、まだあの頃の私が知らない歓喜の世界があった。

 

 

 

うつ病を経て、

私は一足飛びに「幸福」を手に入れた。

 

 

うつ病とは、精神のどん底である。

どん底とは、

「死にたい」

である。

 

 

 

どん底を経た人間はどうなるか。

 

もはや捨てるべきものが何もない。

これ以上の絶望はありえない。

 

 

だから、

変わるか、

人生を終わらせるか。

 

 

その二択に行き着く。

 

 

後者を選んでしまうリスクを考えると、

「うつ病は幸せへの近道ですよ!」

なんて口が裂けても言えない。

 

 

…しかし、

私は密かに思っている。

 

あの時どん底まで落ちて、

「変わる」決意をしたからこそ

私はこの幸福な世界に至ることができたのだと。

 

 

 

 

「死にたい」

「死にたい」

「死にたい」

胸が痛い、張り裂けそうだ。

 

肌が痛い、千本針で擦られるようだ。

 

 

あの苦しみを二度と味わいたくない。

 

 


うつを経験して、

私が生きるうえでの第一優先は

私自身を二度と不幸にしないこと

に変わった。

 

 

自分が心穏やかに、幸せな気持ちで過ごすために

ありとあらゆる手を尽くした。

 

 

勉強?しなくていい。

家事?しなくていい。

就職?考えなくていい。

新聞?読まなくていい。

 

気が楽になった。

 

ハーブティーを淹れて、

雨の日に室内で

ノートにペンを走らせる。

 

内容は認知療法だったり、

心情の変化を書き綴ったものだったり、

完全な創作の物語だったりした。

 

 

それは穏やかな時間だった。

 

 

化粧を始めた。

外にでかけた。

花柄のスカートを買ってみた。

 

 

友達が全員卒業したあとで、

大学に通った。

 

大学は、齢の長い木々に覆われて美しかった。

初めて、ここに入学してよかったと心から思えた。

 

 

私の幸せを願う両親の思いを知った。

未来は変わることを知った。

絶望しなくていいことを知った。

 

 

体を洗うことが苦痛でなくなった。

時が進むことが苦痛でなくなった。

明日が来ることが怖くなくなった。

 

 

適切な抗うつ薬が効くことを知った。

薬を無理にやめようとしなくていいことを知った。

 

 

 

うつを治していくことは、イコール

幸せ度が増していくことだった。

 

植木の花が咲いていた。

 

車窓から朝日で一面に輝く川面が見えた。

 

 

 

泣けるほど、

この世は美しかった。

 

 

 

私は、私を幸せにすることに専念した。

愛しい彼女を愛するように。

 

 

私の愛を原動力にして、

彼女は生き生きとし始めた。

 

私に虐待され、無視されて

ずたずたに傷ついていた彼女も

最後には私を許してくれた。

 

 

うつは治った。

 

 

 

うつが治ると、就職したくなった。

就活イベントで今の彼氏に出会った。

 

就職して上京したが、

彼とは遠距離で続いた。

 

 

仕事においても恋愛においても、

いつでも私は「自分を幸せに保つこと」を優先した。

 

私の幸せを壊すくらいなら

会社なんていつでもやめてやるし、

彼氏とも別れてやる。

 

 

無理はせず楽しい範囲で仕事をした。

残業している人の中で、いつも一足先に帰った。

毎日一つ、小さな挑戦を積み重ねると、

成長の喜びを感じた。

 

「いつでもやめてやる!」と思っていたのに、

昇進したりもした。

 

自分の心身の健康のケアができるということは、

仕事上の信頼にも繋がることを実感した。

 

 

 

彼氏と付き合う上での不安や不満は

彼氏にだけ打ち明けた。

 

嬉しいときは素直に笑うようにした。

嫌なときは泣いたり怒ったりした。

 

 

やがて、

彼は東京の私の家の近くに引っ越してきた。

 

そして私が「あなたを人生のパートナーと認めます」と思えたタイミングで

同棲を始めた。

 

 

 

幸せは、地味で小さなことの積み重ねだ。

棚ぼた的に、宝くじみたいにドーンと手に入るものじゃない。

 

よく「幸せすぎて怖くなる」という声を聞くが、

私はどんな幸せが舞い込んでも不安にはならない。

 

なぜなら、幸せの種を自分で植えて大事に育ててきた自覚があるから。

 

 

幸せというのは、手に入れるものじゃなく、

育てて、メンテナンスして、維持していくものなのだ。

 

 

 

そんなことやこんなこと。

 

うつ病を通して学んだことを、

うつ病を経て幸せになれることを、伝えたくなった。

 

あのときの私に伝えたくなった。

 

 

 

だから、「うつカフェ」をオープンしました。

ようこそうつカフェへ。

 

 

私がいつでも戻れるように。

あのときの気づきを忘れないように。

 

誰でも好きなときに憩えるように。

疲れたときに、寂しいときに。

 

 

 


そして私は、これからも変わり続けたい。

なぜなら、この世界にはまだ、うつに苦しむ人々がいるから。


なぜなら、私には彼らの悲しみが聞こえたから。

 



癒していきましょう。

私たちは生きて、幸せになって良いのだから。

 

次のうつカフェレッスン→自分の幸せを許す方法。私は幸せになってはいけない?

 

このブログの運営者

生きづらさの解消方法・幸せに生きる考え方・うつ病の治し方をお伝えしています。
過去にうつ病になり、考え方を変えることで完治させた経験あり。

典型的なINFP人間。
モットーは「自分の幸せを第一に生きる」。
現在会社員をやりながらADHDの夫と暮らしています。

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