【うつ病の無気力】治す気が起きないときの対処法・過ごし方

病気になったときというのは、普通は誰しも「治りたい」「治したい」と願うものだ。

 

しかし、うつ病だけは違う。

他の大多数の病気とは違い、「治そう」「治したい」という気持ちが消えうせる。

 

 

そんな「治す気すら起きない」という苦しみを解消する方法がある。

それは、「治さなければならない」という気持ちを捨てちゃうこと。

 

 

目次

うつ病は焦れば焦るほど治らない

うつ病になると、「治す気すら失せる」という症状に苦しむことになる。

 

自分は一生このままだ。
この苦しみからは抜け出せない。

そんな絶望感でいっぱいになる。

 

この気持ちは、

「本当は早く治さなければならないのに」

という気持ちの裏返しだ。

 

 

でも、

「○○なきゃならないのに」

という気持ちは、うつの治りを遅くする。

なぜなら、うつは心の負担が原因で起きる病気。

心に負担をかける「焦り」は大敵だから。

 

 

むしろ、逆に

「別にすぐには治らなくったって良い」

「今の自分は今のままでいい」

と心の底から思った方が、うつ病は早く治る。

 

 

「そもそも治さなくても良い」

と思えば、治す気が起きなくたって悩むことは無い。

その結果、心の負担がなくなって、うつ病が早く治るのだ。

 

 

うつ病のときは無気力のままで良い

うつ病者は、うつ病になってしまった自分に焦ったり、絶望したりしながらも、

実は治ることを恐れている節がある。

 

うつが治ったら、またあの地獄の世界に出て行かなければならない。

深層心理ではそう思っているのである。

 

 

治ることを怖れているうちは、治ったあとのことを考えてはいけない

恐怖心はうつ病の大敵だ。

恐怖心や不安を起こすぐらいなら、考えないでおこう。

 

将来の不安や絶望なんて見なくていい。

気にしなくていい。

「今」に集中しよう。

 

 

罪悪感をゼロにして、ゲームしたり、動画見たり、趣味に没頭したり、お茶を淹れたり、泣いたり、一日中布団の中にいたりしよう。

 

それでいいのだ。

「それでいい」って誰も言ってくれないかもしれないけど、

それが一番なのである。

 

 

「現実逃避」と考えているうちは、まだまだだ。

これらは、「心の休養をとる」という、れっきとした治療だ。

 

 

心の休養のために、好きなだけゆっくりしよう。

罪悪感は敵だ。

 

 

風邪をひいたときには寝てなきゃいけないのと一緒である。

体力がないときは、動かなくていい。

気力が出ないときは、出さなくていい。

 

 

好きなだけ好きな場所でごろごろしよう。

身体を休めていても、心が休まっていないのでは意味がない。

「こんなんじゃダメだ」なんて思ってはいけない。

 

何も心配しなくていい。

何も自分を責めなくていい。

 

そうやって、しっかり”心を”休めること。

 

それが、うつを脱して生き生きとした気力を取り戻す、最短の治し方だ。

 

 

治そうと思わないこと。

それが一番の治療になるなんて、うつ病とは何とも奇妙な病気である。

 

 

心を休めてうつを完治させた話

私の「うつ」の治療の始めの一歩はこれだった。

「まだ治らなくていい」

「治さなくていい」

「まずは心を休めることが大事。」

そう自分に言い聞かせることから始まった。

 

 

「こんなんじゃダメだ、治さなきゃ」

「何かしなきゃ」

と自分を責めてる間は、うつ病が悪化する一方で、一向に治らなかった。

 

 

そこで、それからは罪悪感を捨てて好きなだけやりたいことをすることにした。

1日中寝る。

好きな動画やサイトをひたすら見る。

ひたすら妄想する。

絵を描く。

ココアやハーブティーを淹れる。

 

心を徹底的に休めることだけ考えた。

心の負担になるものは全て取り払った。

義務感。将来への不安。親に対する申し訳ない気持ち。

全て捨てた。

 

大学生だったけど、就活も一切しなかった。

単位が足りていないことも一旦忘れた。

 

それよりも心を守る方が100倍大切なことだったから。

 

 

「何とかなるかもしれないし、ならないかもしれない。考えても仕方ない。今は今の自分を受け入れよう。」

「どうせ考えても苦しいだけで生産性がないんだから、心配せずにひたすらゆっくりしよう。」

「うつ病ばんざい!学校も仕事も何もしなくていい!心ゆくまで心を休めるぞー」

 

 

そうして心を休めて好きなことを存分にしているうちに、気力が自然と戻って来た。

 

散歩から始まり、

大学復帰、

……そして、うつを完治させた。

 

卒業後に既卒向けのエージェントを利用して就職。

就職した会社では、面接の印象をあろうことか「前向きな姿勢が好印象」と評価されすらした。

かつてうつ病で自殺しようとしていた人間が、である。

 

 

無気力な自分の心を慈しもう

うつ病になったということは、今まで心に負担を強いてきたということだ。

 

だから、これを気に心を存分に慈しもう。甘やかそう。

 

あなたは、「本当はこうあるべきなのに」という気持ちに苦しんできた。

もうこれ以上苦しまなくていい。

そのままでいいのだ。

 

うつになることは悪いことじゃない。

むしろ、高い理想を抱く気高い人間がなる病気といってもいい。

 

そんな気高い人間の心が壊れたとき、その人は

「こんな状態は嫌だ」

「こんなのはダメだ」

と絶望してしまう。

 

 

そんな気高さを、殊勝な心意気を、今はそっと脇に置いておこう。

そして、”ダメになってしまった自分”を大切に慈しもう。

 

そうすれば次第に、本当は何もダメにはなっていないことに気付くだろう。

 

 

無気力だって何だって、人は生きていて良いのである。

うつ病になったって何だって、人は存在すること自体を許されているのだ。

 

 

うつになった自分を許してあげてほしい。

無気力で何もできない状態を許してあげてほしい。

 

そうすることで、心は癒され、救われていく。

 

 

そして、ある日ごく自然に気力が湧いてくる。

外に出たくてうずうずしてくる。

動きたくてたまらなくなる。

 

 

その日が来るまでは、どうかのんびりと安らぐことを、自分に許してほしい。

 

最後に

無気力な心に必要なのは、

「気力を出そうとすること」

ではなく、

「無気力な状態を受け入れ、心を休めること」だ。

 

これが、うつ病を治す一番の近道だ。

私がうつを克服した体験からも、そう断言できる。

 

以上、うつ病で無気力なときに心をすーっと軽くする方法でした。

 


 

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このブログの運営者

生きづらさの解消方法・幸せに生きる考え方・うつ病の治し方をお伝えしています。
過去にうつ病になり、考え方を変えることで完治させた経験あり。

典型的なINFP人間。
モットーは「自分の幸せを第一に生きる」。
現在会社員をやりながらADHDの夫と暮らしています。

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